久しぶりに音楽を聴く。
30年前、「親愛なるものへ」を聴いた時の衝撃がよみがえる。
震災を意識した曲かもしれない。
聴く側がそうして聴くだけかもしれない。
南極に取り残された犬と人間の絆と言えば、それが一番当たっているのかもしれない。
でもそんな事とは関係なく、これは自分の歌ではないかと、そんな誇大妄想を抱く。
「立ち止まるな、僕のために」
そういう呼びかけに、馬鹿正直に、サヨナラだけが人生だと、立ち止まらずにきた。
呼びかけだけを求めて生きてきた。
自分の暗部があぶりだされる。
荒野を去ることに執心してきたこと。
そして、そもそもそこが荒野でもなかったし、去る必要もなかったこと。
ちょっと整理がつかない。