多田富雄 懐かしい日々の対話
脳梗塞で声を失った免疫学者の対談集
あとがきが強烈だ。
「私のしゃべれたころの形見に、この最後の対談集を送る」
その他印象に残るフレーズ
脳も体の一部として考えたほうがいいように思います。脳の働きも身体のルールに従って、生命活動の結果いろいろな文化現象や社会現象を作り出すということです。
現在の時間の中に入れ子のように含まれている過去
科学の論理は、科学そのものを疑うことはしない。信じているからこそ科学をやっているわけですから。それを疑ったところから考えることは、これから重要になるかもしれません。
作品の中で、何か大事件が起こって、そのストーリーを物語っているのではなくて、その中にたくさんの無意味なエピソードや情景が含まれていて、それを見ているうちに私の心の中にストーリーではないなにものかが現れる。それはたとえば、人生とか、私たちが生きている世界といってもいいのかもしれません。
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