「ディア・ドクター」で一撃を食らって以来、待ち望んだ、というか待ち望んでいないというか、西川美和監督の新作。
またやられた。
見終わった後のこの不快な気分はなんだ。
なれの果て、なんとなくそういうコトバが浮かぶ。
でもちょっと違う。そこで終わる感じでなく、また延々続いていく。
自分自身、結婚25年を過ぎたが、そういうなれの果て、というか、あるがままというか。
しかし自分に引き付けて考えるとまた大変なことになりそうで、あまり自分のこととしては考えないようにしなくては。
「ディアドクター」では、自分に重ねていろいろ考えて頭がパニックになった。またそういう直感があって、そういうことを躊躇する。
本当に何も知らないまま、何も意識しないまま生きている。
まあ考えるのはそこまでにしておかないと。
といいつつやはり考えてしまう。
不倫OL、ウエイトリフティング女子選手、風俗嬢、小さな子を連れた未亡人、などというのはあまりにべたな設定ばかりだが、それにも関わらず、なんだこの気味の悪さは。
ウエイトリフティング選手をだますとき、これはさすがに無理でしょう。あなたがかわいそう、と夫に言うのだが、逆に本当に好きになってしまうのではないかと恐怖する感じと、その両方が見事にあぶりだされている。妻の対応が、人間のありようそのままというかなんというか。
うまく書けない。またしても。
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