たまたま戦後についての本を読んでいて、ディアドクターがまたよみがえった。
以下のうちあなたがなりたい者はどれか?
特攻隊員として戦死
特攻隊員として生き残り
一般軍人として戦死
一般軍人として生き残り
一般市民として死亡
一般市民として生き残り
何の話だかわからないかもしれない。私もよくわからない。
特攻隊員として戦死、今で言うならモーレツ社員(今で言うならというには言葉古すぎだが、代わりの言葉が見つからない)で過労死、というところか。
社長が天皇で、社長万歳と叫べればそれもまたいい人生か。社長万歳といえなければいい人生とはいえないが、社長を無理やりにでも信じられれば、1つの解決の道ではある。
それに対して、生き残りはどれもつらい。天皇を信じようが信じまいが。
ディアドクターという映画のいろいろな場面が、いまだに何かのきっかけでよみがえるが、この映画は、生き残った人たちの物語だということがなんとなくわかった。
本物が全部死んでしまった世界。
あるいは本物が生まれてこない世界、といったほうが正確か。
そしてそのあとの生き残った者だけの世界。
本物のいない世界。
そして、そういう世界こそ、今生きている世界。
本物になるかどうかは、死んだあとのこと。
死んで本物になった人は、生き残った者に、おまえはにせものではないかと問いかける
死んで本物になった人を、生きている人が超えることは出来ない
なんとなくわかったこと、そんなこと。
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