猪飼周平著、「病院の世紀の理論」。
まだ全部を読んでいないのだけど、読みとおさなければいけないと思っている。
生半可な本ではない。
「マロウンは死ぬ」を思い出したのはこの本のせいである。
20世紀の医療は、既定のレールの上を走ってきただけの必然であると。
プライマリケアだろうが、セカンダリケアだろうが、例外ではない。
道ははっきりと見えていた。そして、どこに向かっていたのか。治す、よくする、予防する。
そして21世紀。
キュアからケアへ。
分化から統合へ。
医療システムの問題は、医療の内部の問題から、全体の中での医療の位置づけという問題へと変わっていく。医療の役割はどんどん小さくなっていく。ケアとか統合とかいうと、医療の役割が大きくなっていくのだと勘違いしてしまうかもしれない。しかし、それこそ、これまでの必然のルートなのだ。
医療の役割は小さい、それが受け入れられるかどうか。それが医療者に求められていると思う。
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