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2012年11月21日水曜日

患者によって自分を変える

 
クリニックで研修したある医学生からの手紙。
子供、大人、インテリ、どんな患者にも分け隔てなく接しているところが印象に残ったと。

患者によって自分を変え、差別のない医療を提供する。
そこだけは外さないようにと、やっているつもり。

少しはできているのかもしれないと思う。

しかし、差別をしないという点では行けてるかもしれないが、どの患者に対してもワンパターンで、患者によって自分を変えているとは言えないのではないか、そういう気もする。

確かにそうかもしれない。しかし、多分そうではないのだ。
少しは自分に自信が持てるようになった。

患者によって自分を変える医師というのは、外から見たらどのように見えるのか。
多分どの患者に対しても同じように接しているように見える。ちっとも変ってないように見える。

外から見ると患者によって対応が変わっているように見える医者は、自分が変わることができないために、患者によって容易に態度が変わってしまい、相性がいい患者や好みの患者と、相性が悪い患者や好みでない患者で、違った医師のように対応してしまう。
それは、患者によって自分を変えるのではなく、患者によって自分が変わってしまっている、自分をコントロールできていない状態に過ぎない。

それに対して、どの患者にも同じように接しているというのは、好みの患者もそうでない患者も、外から見れば、まったく同じように接しているように見える。これは、自分がコントロールできて、患者によって自分を変えることができているからだ。

ちょっと自慢してみた。