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2009年12月24日木曜日

コミュニケーションの問題

今日は研修医の外来診察をビデオ取り下ものをみんなで見ながら議論するというカンファレンス。


時々爆笑が起きる。早い話がへたくそなのである。ぎこちない、たどたどしい、不自然、そういう言葉がことごとく当てはまる。しかし、そんなひどい面接なのだが、結構患者さんのことはよくわかる。繰り返し繰り返し同じ話をするので、患者自身がなにを重要と考えているかとてもよくわかる。ただ患者を理解することがどれだけ重要か。

患者が何度も同じことを繰り返してしゃべる。それが重要だとわかる。その反面、患者との関係はどうか。わかったというサインを明確に送り、こちらからも情報を発信しないといけない。相手からの情報を受け取っているばかりでは決してうまくはいかない。受け取ることと発信する事の対称性もまた重要である。情報の対称性が、医師患者関係を作るからだ。聞くだけでなくやりとりがあって始めて患者との関係構築が始まる。
コミュニケーションにとって患者を理解することよりも関係構築することの方が重要かもしれない。理解するというのはどちらかというと一方向性である。関係性は双方向である。そしてコミュニケーションも当然双方向なのである。
研修医に一言。聞くことは重要だ。しかしそれは医者があんまり患者の話を聞かないからそういう極端な意見が強調されているだけかもしれない。聞くと同時に、聞いたことに合わせて話すことにも注意を少し向けてみたらどうだろうか。

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