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2009年12月29日火曜日

EBMによる振り返り

EBMのステップ5を中心にしたワークショップを初めて行った。自分としては臨床研究にどうつなげるかというネタとして作ったのであるが、実際やってみると、自分自身の診療の振り返りの時こそEBMが役に立つという部分が明らかになった。

EBMは前向きに使うより、後ろ向きに使うことから始めるとよい。診療の監査にこそ威力を発揮する。新しい発見である。実際そうやっていたわけだが、人に伝えるときにはそのように説明できていなかった。セッションを進めながら、明確になった。今困っている患者で、今から勉強を始めて、現時点で決断するのはなかなか難しい。これまで通りにひとまずやっておいて、後から振り返ってみる方が現実的なやり方である。そういえば当たり前のことなんだけど、その当たり前が、なかなか伝えられないし、伝えられないばかりか、自分自身がそもそも明確に自覚できていない。

知らざるを知らずとす、これ知れるなり、である。
EBMは振り返りの道具としてこそ有用である。今日の私自身の学びはこれである。

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